鍼の時間について
- 鍼灸

質問: 先生は鍼を刺したままにする時とすぐに抜く時があります。何が違うの?
鍼施術で「鍼をすぐ抜ける場合」と「そのまま刺して留意する場合」では、目的や効果が異なります。それぞれの違いを以下にまとめます。
1.鍼をすぐ抜く場合
(瞬鍼法や接触鍼など)
特徴:
- 鍼を刺してすぐに、短時間で刺激を与える方法です。
- 刺入する深さも浅めで、表面的な刺激を行います。
効果:
- 即効性のある神経反射: 刺入による即時神経反応で、筋肉の限界や神経の興奮を抑制します。
- 痛みの鎮静化:痛みの抑制を目的とし、軽い刺激で身体をリセットする効果があります。
- 敏感な患者への対応: 刺激に敏感な患者や、恐怖心を持つ人には適しています。
- エネルギー(気)の流れの調整:経絡上の軽い気の滞りを解消するために用いられることもあります。
使用シーン:
- 急性の痛みやトリガーポイントへの即時対応。
- 子供や鍼に慣れていないクライアントに使用されます。
- 筋肉が集中してしまいます、短い刺激で十分な場合。
2.鍼を刺して置いておいた場合
(留鍼法)
特徴:
- 鍼を刺したまま10〜30分程度保管する方法です。
- 深部まで鍼を刺すことで、長時間の持続的な刺激を与えます。
効果:
- 持続的な筋弛緩効果: 鍼を留めておくことで、筋肉が徐々に緩みます。慢性の肩こりや腰痛の改善に有効です。
- 血流の促進:鍼を長く留めておくと、その部位の血行が促進され、疲労物質の排出を助けます。
- 自律神経の調整:経絡に取り組むことで、副交感神経を優位にし、リラクゼーション効果がございます。
- 内臓や深層筋への取り組み: 深い場所にある筋肉や内臓の反応を引き出す際に有効です。
使用シーン:
- 慢性的な痛みやこり、ストレスによる不調。
- 内臓機能の調整や自律神経のバランスを整えたい場合。
- 深部の筋緊張を解放する際に使用します。
3.まとめ
項目 | すぐ抜く場合 | 置いておく場合 |
---|---|---|
目的 | 即時の神経反応や軽い痛みの抑制 | 持続的な筋弛緩・血流促進 |
効果 | 一瞬の反射的なリリース | 深層筋・自律神経への取り組み |
対象 | 急性痛・敏感な患者 | 慢性痛・深層筋のこり |
施術時間 | 数秒〜1分 | 10〜30分 |
このように、鍼をすぐ抜けるか留めておくかは、クライアントの状態や目的に応じて受け付けられます。
ご質問をいただいたお客様の場合
自律神経が昂りすぎていましたので、体の交感神経を鎮まるのを待ってからの施術になりましたので
鍼を10分程度 刺したままにしました。 体の緊張を緩める目的は十分に果たせました。
以上
ムネトモ鍼灸院でした。